オンライン授業のデザイン

大学で日本語教育(教員養成科目,日本語科目)を担当しています。2020年春,突然取り組むことになったオンライン授業のオモテとウラを本音で記録しています。

オンライン授業に至るまでの経緯:2020年4月23日まで

4月1日から4月23日までの動きを,大学の正式発表を中心にまとめます

4月1日(水)

2020年度春学期の授業開始は,5月11日(月)とする。2020年度春学期の授業は、原則としてインターネットを通してオンラインで行う。 

4月2日(木)

図書館を,4月8日(水)から5月6日(水)を臨時休館とする。

4月6日(月)

4月8日(水)から21日(火)までの2週間を在宅研究・在宅勤務ならびに各キャンパス内への立入禁止期間とする。(以下「立入禁止期間」)

教員には,在宅研究や授業準備に必要な物品,書籍を,7日までにすべて自宅に持ち帰るよう指示があり,キャリーバッグ持参で山ほど詰め込んで帰宅。西武線に重さ制限があったら,絶対にオーバーチャージとられてた。

4月10日(金)

東京都から大学および学校などの教育機関(床面積が1,000㎡以上)に対して,4月11日(土)から5月6日(水)までの休業が要請される。

4月14日(火)

「立入禁止期間」が,5月6日(水)まで延長される。「イベント自粛」が,8月1日(土)まで再々延長される。

 

大学本部が,4月1日の段階で「春学期オンライン授業」を決めたのは,「今学期中にコロナは終息しない」と早々に判断したからではない。学期後半になれば,もしかしたら教室に集まっての対面授業が可能になるかもしれない。しかし,オンラインでしか授業が開始できないような春学期であれば,学生は必ずしも通学可能な地域にいるとは限らない。海外にいて,日本入国が困難な場合もあるだろう。日本国内や都内の状況が好転したからといって,いきなり「来週から対面」と言われても,対応できない学生がいることは容易に想像できる。移動を急ぐことで,事故につながる可能性すらある。よって本学は,国際連合SDGsの”No one will be left behind.”の理念に沿い,春学期のオンライン対応を早々に決めたというわけである。

ちなみに本研究科でも,今回の緊急事態に伴うさまざまな決定は,同じく”No one will be left behind.”の理念に依っている。多数派の状況で判断しない。1人の学生も置いてきぼりにしない。