オンライン授業のデザイン

大学で日本語教育(教員養成科目,日本語科目)を担当しています。2020年春,突然取り組むことになったオンライン授業のオモテとウラを本音で記録しています。

もがき苦しむ日々は続く

コロナ対応というやむを得ない事情により,春学期いっぱいオンラインで授業を行うことは決まったものの,いったいどうすればよいのかと途方に暮れる毎日。

オンライン授業の対応は本学に限らず,国内外多くの大学に及ぶ。曰く「ハーバード大学では…」「北京大学では…」。しかし,これらの国では,すでに1月から新学期が始まっており,学期途中でのオンラインへの移行である。一方,日本では,新学期開始からのオンライン授業。おまけに4月新入生にとっては,教員や同期生の顔もわからないまま授業が始まることになる。新入学と同時に親元を離れ,独り暮らしが始まった人もいる。初めての独り暮らしを,外国である日本で始めた留学生もいる。そういう学生にストレスなく,しかし「学んだ」と実感しつつ,実際に学べるデザインとはいったいどういうものなのか。

ネットやSNSで情報収集に努めるが,「パワーポイントスライドに適切なフォント」とか「一気に見られる動画は最長15分」とか「ZOOMで全体からグループに分かれる方法」とか,ノウハウ的な,テクニカルなものが多く違和感を持つ。

対面でやっていたアナログなコンテンツを,そのままデジタルに移植することがオンライン化なのだろうか。教室でやっていたグループ活動を,どうすればZOOMで展開できるを考えることがオンライン化なのだろうか。もっと根本的なところから考え直さなければいけないのではないか。

そこまでは辿りついたものの,具体的な解決策がぜんぜん見えてこず,もがき苦しむ日々が続く。もっと発想を劇的に変えなければいけないはず。

「パソコンの前で,本を読んで考えてるからダメなんじゃないか」と思い,気分を変えるために,ご飯をベランダで食べるようにしたのもこの時期。

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左;海鮮丼 右:焼肉

あとちょっと,あとちょっと頭が煮詰まれば,光が差してきそうな気がする。がんばれ,私。