オンライン授業のデザイン

大学で日本語教育(教員養成科目,日本語科目)を担当しています。2020年春,突然取り組むことになったオンライン授業のオモテとウラを本音で記録しています。

セミナー@ZOOMに参加する

この日は,同僚に紹介してもらったセミナー@ZOOMに参加する。

■第100回客員教授セミナー/第4回教育の質保証に関する研修セミナー

「eラーニング活用と高等教育の質保証」

鈴木 克明 氏 熊本大学大学院社会文化科学研究科教授システム学専攻 教授

■講演概要

本講演では熊本大学大学院でのインターネット型大学院の実践とインストラクショナルデザイン研究の知見を踏まえ、e ラーニング活用と高等教育の質保証につき教育工学的視座から提案する。e ラーニングは対面講義の録画と多肢選択式クイズの組合せのインプット中心型のものが依然多いが、質保証が困難である。休講対策と配布資料へのアクセス以外に、ネタ探し、リンク集、確認クイズ、掲示板、ポートフォリオにつき、効果的な活用方法を述べる。また、次世代に向け高等教育機関の再構築の提案を試みる。

セミナーは ZOOM によるオンラインで開催します。オンライン参加が可能であることをご確認の上でお申し込みください。

大学授業に特化したセミナーだったので,「大学での学び」に焦点があてられており,文科省ガイドラインによる単位付与条件などにも言及されていたのが貴重だった。自宅に居ながらにして,無料でこのようなコンテンツに触れられることのありがたさを痛感。

さらに,主催者の設定により,受講生はビデオもマイクもオフで参加する。質問したいときは,チャットを使う。こちらの様子が先方に伝わらないので,非常にリラックスして講演が聞ける。動画を流したまま,紹介された参考文献をAmazonで注文したり,気になるキーワードを調べてみたり,コーヒー淹れに行ったり,と自分のペースで学習できる。これを傍から見たら,「内職してる受講生」になるのだろうか。でも,私はしっかり学んでいる。それも,講演を主たるインプットとしつつ,そこから自分の学びを展開している。これは対面での講演会ではあり得ない様態。学生の立場になって初めてわかることがたくさんある。大学の授業でも,こういう自由な学びを展開できないか。

講演の内容でとくに有益だったのは,次の2つ。

  1. 学習目標から出発する。
  2. 「履修主義」ではなく「修得主義」をとる。

とくに2.は,概念自体は知っていたが,学校教育,義務教育の文脈でしか理解していなかった。いまの初級授業を「修得主義」の観点からデザインし直したらどうなるだろう。うまくいきそうな気がする。

ここから徐々に歯車が回り始めました。